
こんな悩みにお答えします!
- 甘酒ってどんな飲み物?
- 甘酒の種類
- 甘酒では健康と美肌のための栄養ドリンク?
- 美肌に近づく効果的な飲み方と量
- お家でできる甘酒の作り方
- 甘酒で美肌、目指しませんか?
栄養士として病院で働き、退職後ナチュラルフードコーディネーターの資格を取得。
海外の食品やオーガニックフードをもっと知りたいと思い、現在はオーストラリアでのんびりと生活しています。

日本に古くからある飲み物の「甘酒」。
お正月に神社の屋台で売られていたり、ひな祭りなどの行事のとき、寒い冬の時期におばあちゃんが作ってくれたなんてイメージが多いような気がします。
ですが今、甘酒は空前の大ブームになっており、若い年代の方にも注目されています!
今回は甘酒が大ブームになっているワケをみていきましょう!
甘酒ってどんな飲み物?

白くてどろっとした口触りの甘酒ですが、実はその歴史はとっても長く,
なんと古墳時代から甘酒の起源となる「甘舐酒(あまのたむざけ)」として飲まれていました。
今では甘酒は、温かい飲み物と言うイメージがありますが、平安時代の貴族は冷やした甘酒をよく飲んでいたのだそう。その後の江戸時代以降は庶民にも親みのある栄養満点の飲み物として知られていました。
甘酒の20%がブドウ糖で、他にもオリゴ糖やビタミンB、食物繊維など
点滴の成分とほぼ同じ栄養満点なドリンクなので、「飲む点滴」とも呼ばれています。
甘酒は「酒」と書きますが、実際にはアルコール含有量は1%未満なので未成年の方でも飲むことができます。「じゃあ妊婦でも飲めるのね!」と思った方、実は甘酒には種類があり、妊婦さんが飲んで良い甘酒と飲んではいけない甘酒があります。
では、甘酒の種類にはどんな違いがあるのでしょうか?
甘酒の種類

甘酒には大きく分けて2種類あり、「酒粕から作られるもの」と「米麹から作られるもの」があります。使用される原料の違いによって効果や飲める人が変わってきます。
このふたつの違いについてさくっとみていきます!
酒粕の甘酒

日本酒を作る時に出る、搾りカスのことを酒粕と言います。
この酒粕の原料は酒米を発酵菌を加えて作ったもので「もろみ」と呼ばれるもの。
酒粕で作られた甘酒は元々の酒粕自体に甘みはないので、基本的に砂糖や塩を加えて甘く子どもでも飲みやすいように煮て作られます。
ろ過してありますが、酒粕に日本酒が若干残っているため、アルコール含有量が1%未満含まれると記載されているのです。
なので、お酒にとても弱い方や妊婦さんにはおすすめできません。
・お酒が少量含まれる
・妊婦やお酒に弱い方は控える
・砂糖や塩で煮ているのでかなり甘め
・甘いので飲みやすい
・カロリーが高め
米麹の甘酒

私たちの身近な調味料の醤油やみそ、清酒などの発酵食品を作るために「米にカビを生やしたもの」が製造工程で使用されています。それを米麹と言います。
米麹は元々甘みがあるので、甘酒を作る際に砂糖や塩を使用していないものが多く、アルコールも一切含まれていません。
なので、アルコールが気になって飲むのをためらっている方はぜひ、米麹の甘酒を試してみてくださいね!
また、米麹で作られた甘酒にはブドウ糖が豊富なので、飲む点滴と言われているのは米麹の甘酒の方なのです。
・お酒は一切含まれない
・妊婦でも飲める
・ブドウ糖が豊富
・自然の甘みがあるので砂糖などが加えられていない
・酒粕の甘酒よりカロリーは低め
甘酒は健康と美肌のための栄養ドリンク?

甘酒は飲む美容液と言われているほど美肌に効果のある飲み物です!
特に美肌ケアとして甘酒を飲むのなら、米麹の甘酒をおすすめします。
では、米麹の甘酒でどんな効果が期待できるのでしょうか?
美肌効果

甘酒にはビタミンBが豊富で、このビタミンBは血流の促進や代謝アップに関わります。
血行促進されることで老廃物が排出されやすくなり、ニキビや吹き出物などの肌トラブルやクマまでも改善します。
また、麹菌に含まれるビオチンもニキビに効果的で、コラーゲンの生成も促してくれることでハリや艶、くすみにも働きかけてくれるのです。
ニキビやくすみ以外でも麹に含まれるコウジ酸はメラニンの生成を抑える働きがあるので、しみやそばかすが増えるのを予防してくれます。
特に米麹の甘酒には、ビタミンB群やビオチンのほかにも、「フェルラ酸」と言うポリフェノールの一種が含まれているので、老化やストレスなどによって増えてしまう活性酵素を除去してくれることでシミやしわの予防にもなります。
これらの酵素や栄養素以外にも葉酸や食物繊維など美肌に関係のある栄養素がとっても豊富に含まれているので、継続して甘酒を飲むことで美しいお肌になっていきます!
便秘改善

甘酒が便秘の改善に効果のある理由はオリゴ糖と食物繊維の豊富さ!
魚や肉、乳製品や卵などの動物性タンパク質を多く摂取しすぎてしまうと腸内の悪玉菌増加の原因となり、便秘になりやすくなってしまいます。
そのほかにも、日頃の運動不足や水分不足が原因で慢性的に便秘になってしまう方も多いのです。
でも、食事バランスを整えたりするのは意外と難しいことですよね・・・
実は甘酒に含まれるオリゴ糖や食物繊維は善玉菌のエサになってくれるため、善玉菌が増えて腸内環境が良くなります。
また、食物繊維は腸の中で膨張することで老廃物である便をスムーズに押し出してくれるので便秘の改善に働いてくれます。
実際私も、気を抜くと便秘になりやすいのですが、飲み始めて2日には効果を感じられました。毎日の飲み物を甘酒に変えてみるだけで、スッキリ快腸になりますよ!
疲労回復や安眠・集中力アップ

甘酒は「飲む点滴」と呼ばれているほど栄養が豊富で疲労の回復にも効果的です。
甘酒って割としっかりと甘みがありますよね!
酒粕の甘酒には砂糖が加えられていますが、米麹の甘酒には砂糖は加えられておらず、米麹の本来の甘みだけでしっかりと甘いのです。
これは甘酒を作るときの発酵の過程で、麹菌が米デンプンを分解するときにできるブドウ糖の甘みです。
ブドウ糖はとても小さい分子なので体内に素早く体内に吸収されることや、筋肉疲労に効果のあるアミノ酸、代謝を促すビタミンB群と病院の点滴と同じ成分が含まれているので夏バテや疲労の回復に素早く効果を発揮してくれます。
実際にスポーツ選手などの激しい運動をする人たちにも、スポーツ後に甘酒を飲んでいる方が多いのです!
また、甘酒にはGABAと言うストレスに効く成分が含まれています。
ストレスが軽減されることで、リラックスしやすい体になり安眠の効果にも期待できます。
質の良い睡眠は美肌やダイエットにも関わってくるので大切なことです。
ブドウ糖は脳にとっての唯一のエネルギー源となるため、失われていたブドウ糖を甘酒で補給することで記憶力や集中力のアップにも繋がります。
甘酒は肉体的な疲労にも脳の疲労にも効果抜群の優秀なドリンクですね!
熱中症予防

「甘酒は冬温かいものを飲むイメージなのに、熱中症予防なんてできるの?」と疑問に思っている方も多いかもしれませんね。
もちろん水分補給は大事な熱中症予防の対策になりますが、実はただやみくもに多く水分をとっているだけでは熱中症にかかる可能性があります。
熱中症の予防で大切なのは、水分と塩分です!
甘酒は熱中症で大切な水分と塩分をバランス良く含んでいるので熱中症の対策には最適なドリンクなのです。米麹の甘酒の裏ラベルに「塩」の記載がなくても、米麹そのものに塩分が含まれているのでそのまま飲んでも予防できます。
夏バテや熱中症で体がだるく重くなってしまうのも、アミノ酸やブドウ糖含んだ甘酒で回復できます!
熱中症になる前に日頃から継続して飲むことをおすすめします。
ダイエット効果

甘くて美味しい甘酒ですが、なんとダイエットにも効果的!
甘酒に含まれる酵素、リパーゼは脂肪の分解をしてくれるのでビタミンB群やアミノ酸などの脂肪の燃焼や内臓の働きを活発にしてくれる栄養素と一緒にダイエットしやすい体にしてくれます。
また、自然の甘みなのにしっかりと甘いので満足感も得られて暴食を予防します。
甘酒を飲むことで血糖値が上がり、満腹中枢を刺激してくれるのも食べ過ぎ防止に繋がります。ダイエットには便秘の改善も関わるので、甘酒の便秘解消効果で、より痩せ体質になることができます。
美肌に近く効果的な飲み方と量

私は「豆乳と米麹の甘酒を1:1」で割って、コップ一杯毎朝飲むようにしています。
ずっしりとした重みはないのに、満足感を感じられるので特に暑くてあまり食欲のない朝には甘酒豆乳で置き換えたりしています。
基本的に毎朝と、外から帰ってきたときに暑くて疲労を感じているときや、暑さにやられて熱中症になりそう・・・と感じたときは帰宅してからすぐに一杯飲んでいます。
甘酒豆乳を飲んでから、しばらくすると暑さによる不快感や疲労感がスッと抜けていく感じがしました!
甘酒と豆乳の組み合わせは女性ホルモンが活発化させることや、美肌に関わる栄養素が豊富なことから「お肌が綺麗になる」と言われていたのですが、3週間毎日甘酒豆乳を飲む習慣をつけたところ、私の場合はお肌のごわつきやくすみがなくなり、今までにない透明感とツルツルなお肌になりました。
美味しいので継続するのも苦ではなく、続けやすいのがポイントです!
量は一日コップ一杯程度で充分なので、特にダイエットや冷え性改善に力を入れたい方は「朝」、美肌や便秘解消を目指す方は「夜」がおすすめですが、自分の飲みやすいタイミングで良いと思います。
ですが、大事なのはタイミングよりも毎日の継続なので焦らずに甘酒を飲む習慣をつけていきましょう!
お家でできる甘酒の作り方

なんと甘酒は自宅で作ることもできちゃいます!
手作りにこだわりたい方向けのステンレスボトルで作る甘酒レシピを見ていきましょう!
【材料】
米麹 200g
ご飯(残り物の冷やご飯でOK) 200g
水 600ml
【作り方】
1.大きめのステンレスボトルに熱湯を入れて温めておく
2.鍋にご飯と水を入れて60度まで温める(温度計で測る)
3.火を止めた状態で米麹を鍋に加え、再び加熱して混ぜながら60度まで加熱する
(60度を超えてしまうと菌が死んでしまうので60度になったらすぐに火を止める)
4.ステンレスボトルの熱湯は捨て、出来上がった鍋の麹をボトルに入れる
5.温度の最終チェックで60度から63度担っていることを確認
6.蓋をしめて10時間から12時間発酵させる
7.出来上がったら瓶などに移し、流水などで冷まして冷蔵保管する(日持ちは一週間)
甘酒で美肌、目指しませんか?

古く昔からある甘酒ですが、最近では若い方からにも支持され美容の効果が期待できる飲み物としてブームになってきています。
それぞれのメーカーによって味や風味も変わるので「美味しくて、これなら続けられそう!」と感じることができる甘酒を見つけて見てくださいね!
「甘酒ってどんな種類があるの?」「甘酒でどんな効果が期待できるの?」「美肌に特化した甘酒の飲み方を知りたい!」